松本医院

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消化器内科

Medical

Medical消化器内科

当院では、いわゆる「大きな病院」の消化器内科外来のレベルで、消化器内科診療を行います。CTや、MRIなどの大きな機器や入院施設はありませんが、レントゲン写真、迅速血液検査、腹部エコー検査、胃カメラ、大腸カメラを行えます。私が、消化器内科の診療を始めてから約20年になりますが、その間に診断方法、治療などで大きな進歩がありました。例えば、C型肝炎は内服治療で98%治る病気になりましたし、B型肝炎も内服治療でコントロールできるようになりました。早期胃がんや大腸がんに対する内視鏡治療も確立されました。また、便秘症についても新たな薬剤が出てきました。これらの進歩を患者様に還元すべく、最良、最新の診療を行います。

消化器内科では主に口から肛門までの消化管(食道・胃・小腸・大腸)や肝臓、胆のう、すい臓の病気を扱っています。これらの臓器に異常が起こるとさまざまな症状が出てきます。

次のような症状がある方はお気軽にご相談ください。

  • 胃の痛み、胃のもたれ
  • 胸やけ
  • 呑酸、げっぷ、はきけ
  • お腹の張り、腹痛
  • 便秘、下痢
  • のどのつかえ、のどの違和感
  • 食欲の低下、体重減少
  • 黄疸(からだが黄色くなる)
  • 黒い便が出る、便に血が混じっている

Medical主な疾患

胃潰瘍/十二指腸潰瘍

潰瘍(かいよう)とは、粘膜が炎症を起こして組織に深い傷ができ、えぐられた状態のことを言います。胃・十二指腸潰瘍は、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染や痛み止めとしてよく使用される非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)などが原因で粘膜が傷害され潰瘍が発症します。

ヘリコバクター・ピロリ菌について

ピロリ菌は胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎等の様々な疾患を引き起こします。

内視鏡検査や、血液検査、尿検査、尿素呼気試験という呼気を使用した検査で感染の有無を確認し、ピロリ菌が確認された方は、抗生剤でピロリ菌を除菌治療します。除菌により潰瘍の再発を予防できます。

逆流性食道炎

強い酸性の胃液などが食道へ逆流し、食道に炎症が起こって、胸やけ胸の痛みなどの不快な症状が出る病気です。繰り返すと食道に潰瘍ができたり、粘膜がただれたりします。原因は、ストレスや生活習慣によることもありますが、加齢により、胃と食道の間の筋肉が弱まるとなる場合があります。胃に負担になるような食事を控え、また、腹部をしめつけたり前屈姿勢を避けるなど生活習慣を見直すことでも緩和されます。

潰瘍性大腸炎

何らかの原因により大腸の粘膜などに炎症やただれ、潰瘍ができる病気で、治療が難しく厚労省の特定疾患の難病として認定されています。代表的な症状としては、血便・下痢・腹痛・発熱などがあります。進行すると、便に血の他に膿、粘液などが混じるようになり、頻繁に腹痛が起こり、貧血・高熱・吐き気・嘔吐などの全身症状に至ります。

この病気は、10代後半から30代半ばの比較的若年層でかかることが多く、また症状は一時的に治ってもまた再発を繰り返すことが多く慢性的になるとつらい病気です。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群とは、大腸や小腸そのものには原因が無いにもかかわらず、下痢や便秘などの便通異常、腹痛や腹部膨満感などの腹部症状が慢性的に続く症候群です。発症には、ストレスが大きく関係しています。

脂肪肝

脂肪肝とは、肝細胞に中性脂肪が脂肪滴として過剰に沈着している、脂肪沈着症を言います。原因は、食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足などの生活習慣にあります。これらの原因はいずれも糖尿病、高血圧症、動脈硬化などの生活習慣病の原因となるためその治療が大切です。

Medical内視鏡検査

別項目で詳しくご説明しておりますので、詳細はそちらをご覧ください。

土曜日や夕方の胃カメラなど、患者様のご都合に合わせて時間を組むことも可能ですので、お問い合わせください。また、絶食でお越し頂いたら、当日の胃カメラは可能です。

大腸カメラは下剤の内服などの前処置が必要ですので、当日の検査はできません。一度診察を受けて頂き、検査の説明を行った後に予約を入れさせていただきます。

当院では、苦痛のない内視鏡検査を希求しております。

①鎮静剤の使用;静脈麻酔で、いわゆる「寝た状態での内視鏡検査」を行います。もちろん、鎮静剤を使用せず受けて頂くこともできます。

②CO2ガスの使用:内視鏡検査では、胃や大腸を膨らませて観察する必要があります。そこそこの量の空気を注入しますが、CO2ガスを使用すると吸収が早いので、検査後の腹部膨満感や腹痛が軽減されます。

③検査時間を短く:特殊光検査ができる2018年に発売された富士フィルムの内視鏡を使用しております。診断精度を上げるとともに、検査時間も短くできます。

MedicalC型肝炎

C型肝炎に対する、本格的な治療は1990年代からインターフェロンによる治療を軸に行われておりましたが、治癒率(ウィルスがいなくなる率)は低い状態で推移しておりました。2014年に経口の抗ウィルス剤による治療が始まり98%で治癒を得られるようになりました。また、体への負担が軽いので高齢者や肝硬変の方にも適応が広がりました。私は、今までに300名以上のC型肝炎の患者さんに、この抗ウィルス薬を内服していただき、99%以上の方でC型肝炎の治癒を得ました。C型肝炎の治癒を得ると、肝発がんのリスクも下がりますし、肝硬変に至ることも防げます。

C型肝炎は、治る病気になりましたので、C型肝炎ウィルスの感染を診断された方は、是非、治療を受けて頂ければと思います。東大阪市のC型肝炎の患者さんの推定数は1000人程度と考えられますので、C型肝炎ウィルスの感染に気付かれていない患者さんがまだまだおられます。東大阪市の肝炎ウィルス検診(検診の欄に詳細を記載しています)を利用すると市の助成が出ますので、C型肝炎の検査を受けられていない方はぜひご利用ください。

なお、C型肝炎に対する抗ウィルス薬は非常に効果ですので、使用する場合は助成金を申請していただきます。申請により、月の負担は1万円~2万円になります。抗ウィルス薬の内服期間は2~3か月です。

MedicalB型肝炎

B型肝炎も、この20年で治療成績が様変わりしました。経口の抗ウィルス薬が登場し、慢性肝炎のコントロールが良好に行えるようになりました。しかし、C型肝炎のように抗ウィルス治療による治癒は、ほぼ得られません。したがって、抗ウィルス薬を継続して内服していただく必要があります。B型肝炎で怖いのは、経過中の劇症肝炎や肝癌の発症です。抗ウィルス薬の継続内服にてこれらのリスクも下がりますが、6か月に1回の腹部エコーで肝癌のスクリーニングを行います。

B型肝炎の感染チェックも、東大阪市の肝炎ウィルス検診で受診できますので、是非一度受けて頂けたらと思います。

MedicalNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)

所謂、メタボリックシンドローム(生活習慣病)による脂肪肝の悪性バージョンです。現在、検診受診者の3割で肝機能異常が指摘され、ほとんどが脂肪肝によるものです。脂肪肝は、肝臓に脂肪が沈着している「状態」を表しますので病気ではないのですが、NASHは脂肪肝に肝炎が合併する病気になります。NASHの患者さんは脂肪肝の患者さんの10%程度と推測されていますので、100万人以上の方が罹患していると考えられています。NASHの怖いところは、肝硬変になったり、糖尿病を合併あるいは増悪させたり、高血圧の合併や増悪を来たしたりと、様々な病態を引き起こすことです。また、発癌率も以外と高く、アメリカでは肝癌の原因疾患の1位になっています。

治療方法ですが、まずは生活習慣の改善、即ち体重を落とすことになります。体重を落としても下がらない場合や、膝が悪いなどの原因により運動ができない場合などは、薬物治療を導入することになります。

検診で肝機能異常が指摘された場合、ほとんどが脂肪肝ですが、NASHになってしまっている可能性もありますので、一度当院に受診ください。

Medical慢性便秘症

便秘に対する治療ですが、以前はセンノシド(漢方薬のセンナ末)や、酸化マグネシウム(豆腐のにがり成分)などしか武器がありませんでしたが、アミティーザやグーフィスなどの新しい機序による薬剤が登場しました。便秘症に対しては、飲水量や食事量を適正化したり、散歩などの運動量を増やすことなどの生活習慣の改善がまずは必要ですが、それでも改善されない場合や、運動できない事情などがあれば、これらの薬剤を試すことになります。もちろん漢方薬も試すことができます。便秘症に対する治療法は人によって合う、合わないがありますので、いろいろな薬剤を試していただくことになります。